[VOCALOID] feat. GUMI / ワクグミ / ボカロ制作録Vol.25(随筆第80篇)

ワクグミ feat. GUMI Megpoid。語呂良くないですか?私のスマホの「いつか作るリスト」に長らくリストアップしてたタイトル。何かタイトルを思いつくたびにリストアップしてるんだけど、実現する可能性は低い。降りてきたメロディ/歌詞を核にした方が作りやすいんですよね。だが今回はタイトルありきで作ってみた。


音楽の神様に忠実な曲と、逆らう曲。あるいは半々な曲。私は私なりにバランスを取りながら制作している。前の曲はかなり逆らったから、次の曲は忠実に行こう、とか。

で、前回は王道バラード(のつもり)だったので、今回はめちゃくちゃ逆らってみた。好きにやってやった。後悔はしていない。だがどうだろう。いびつなメロディ、テンポを刻みながらも気づけばコード進行は仏の掌中に。斉天大聖孫悟空。私の作曲あるある。

そんなわけで今回は枠組みに翻弄されたボカロ制作者による様子のおかしな曲、「ワクグミ」についてご紹介。

遅れてきた反抗期..

Sairei

MVも凝ってみたのです!


このコーナーでは日々のできごとや日頃思うことを雑多に綴っています。

今回のコメンテーター

皮肉屋の魔女キャラ。管理人の意見や趣味に一定の理解を示しつつも、常に皮肉を言う機会を伺っている節がある。

目次

25曲目の制作

今回は25作目。2023.12.5に動画サイトに投稿。

ボカロを始めるにあたって決めたこと。何もなくても100曲は制作する。100曲制作してみて、その後のことはそこで考える。それが私の活動方針。なので今回は1/4、クォーターアニバーサリーだ。ここまで約1年。続けていく中で一曲あたりの作業量も増えたり、時間の都合もあったりでペースは落ちてゆくもの。目標達成までは10年くらいか。。

そんな感傷に浸りつつ本作に着手。曲調は私のイメージするボカロポップ的なもの。私Saireiのパーティの主力GUMIはSynthesizer V版のリリースが近いのだが、これがもはやボカロとは言えない自然な歌声。今ややこしいことを私は書いたが、ツッコミは受け付けない。とにかくSV版GUMIが出たら私もしばらくそっちに行く予定なので、今回はボカロっぽい感じを出してみた(つもり)。

伴奏制作

で、私の勝手なイメージだけどボカロと言えばピコピコ感。伴奏をピコピコさせる。ピコピコと言えばレトロゲーム。レトロゲームと言えば8bit。8bitと言えば・・・と言うことで買いましたよ、8bitの専用音源をこのために。使わなかったけど

正確に言うとAvengerと言うマルチなシンセサイザー音源の拡張パック「8 Bit Era」を導入。なんかマリオっぽい音がたくさん。すごい使えそうだが、今回出番がなかった。出したい音たくさんあるので、今後の作品で無理矢理にでも使おうと思う。

話がそれたが、この曲制作するタイミングがちょうどブラックフライデーだったんですよね。音源漁るヒトにとっては一大イベント。私としてはボカロデビュー以来始めてのBFなので、財布のヒモを緩めて構えてた。結果、セールしてないTRILIAN(マルチなベース音源)をポチっちゃいましたよ。欲しいヤツはなかなかセールしない罠。本作では、Avengerのシンセベースでベース音賄ってたのだけど、ミックスに入る直前でTRILIANが手元に来たので、サブベース的にアコベ音を追加してみた。割とイイ感じだったのでそのまま採用。

Avengerと言えば、このBF期間中にバージョンアップして”Avenger 2″になった。私は最近Avenger買ったので無料でアプグレ出来る資格があったが、気づかず有償ライセンスをポチってしまった。未使用のシリアルが虚しく手元に。。お金はまあよいとして(よくもないが)、何か失態って感じで超恥ずかしいんですけど。

気まずいですね..

Sairei

プラグイン買う時は注意書きとか複数サイトで要チェック、なのです。

なお今回はサブベースにTRILIANを持ってきたことと、ドラム+効果音でBatteryを駆使したことを除けば全てAvengerで賄っている。出したかったピコピコ感も、”8 Bit Era”を使うまでもなく出せた。まあ別の有償拡張音源使いましたけど。いずれにせよAvenger様々。今後も使い倒して、無駄にお布施した分を取り戻したい。

ボーカル制作

で、今回は”ボカロっぽく”と言うスローガンを掲げてみたのだが、私はボカロ制作者としてはAIネイティブ。生まれた時からAI使って育ってきたので、逆にAIじゃないやつのいじり方とかよくわからない。・・・あれ?AIネイティブって何か響きよくない?歴が浅いだけなんだけど。とにかくそんな感じなので、とりあえずGUMIのボイスバンクでFuiro_Robotスタイルを適用してみる。さらにRobot Voiceのパラメータをいじった上で、高音と低音でダブリング。

・・・うん。だいたいこんな感じか、、、か?だが何か耳に刺さる。エフェクト入れれば改善されるのか?

そう簡単にはいかなかった。エフェクトも掛けつつ、WAV化してDAWに貼ったものをモニターしながら、気になる部分を地道に削る。切って削って、切って削って、切って削って。嗚呼、DTMやってないヒトにも伝わる文章が書きたかったのだが、難しい。一言でいうと、耳に刺さる音の部分を一つずつ目立たないように弱音化していくと言う作業を時間をかけて行った、苦労作なのだ。何かもっといいやり方もあるんだろうけど。

MV制作

MVはいつものとおり、ニコニコサイトにおける素材置場「ニコニ・コモンズ」を漁って素材を集める。集めた素材をFinal Cut Proを駆使してウネウネと揺らしたり。

会社で資料作る時はシンプル・イズ・ベスト。パワポでアニメーションとか凝り始めたら負け。実はこれボカロMVにも当てはまるんじゃないかと思い始めている。MVはイントロ部分から順番に作っていくんだけど、最初は気合も入ってるんで細かく動きとかツケちゃう。でも中盤からちょっとダレてきて、、、でも唐突にシンプルになると全体のバランスが悪い。結果的に膨大な作業量を要することになり、さて自分は楽曲制作者なのか動画師なのかと路頭に迷う。

そう言えば一昔前に「ボカロPは曲を聴いてもらいたいだけなのに絵師/動画師にお金払うのがキツイ」みたいな発言がツイッターで炎上したらしい。私のような賢者が住まう空間とは違う世界線での炎上イベントなのでアレだが、曲単体では作品になりづらいと言う状況へのジレンマは少し共感出来る。とは言え、MVも含めての表現媒体と捉えたほうが奥行きがあって良い気もするけど。

歌い手

今回は前述のとおりGUMI。本作は曲名もそうだし、歌詞にも出てくるGUMI曲である。

ちなみに私はGUMIしかお迎えしていなかった時代を除くと(本作含めて)19曲制作しており、うち14曲にGUMIが登場しているが、GUMIソロの曲は初めて。と言うかソロ曲自体珍しい(4曲/19曲)。別の声でハモらせるの好きなんですよね。ええ、リトグリが好きなんです。

・・・と言うわけなのだが今回は私のテーマ的にGUMI単体しかなく。SV版発売を前にボカロGUMI曲を作ってみたかったと言う個人的な想いを込めている。

曲の世界観

ワクグミ。枠組み。英語でいうとFreamwork。ヒトの世は枠組みで成り立っている。とても大切なもので、それなしではヒトは単なる動物だ。だが時には枷にもなる。敵か味方かわからない。だから変えていったり、越えていったり、壊したり。

この私、ネット上の吟遊詩人Saireiにとって枠組みと言えばニコニコ動画。あとYouTube。ぼっちなソロ冒険者であるSaireiに安住の地は未だないが、ニコニコ動画はオアシスのようなもの。そこで露店を開いて他の冒険者たちを眺めている。敵か味方かわからない。だがそこにワクグミがある限り、私はこうして歌うことができる。うん、よくわからない。そんな感じだ。

「英語でいうとFreamwork」( ー`дー´)キリッ

Sairei

英題を直訳にして後悔してるのです..

こんな時に聴いてほしい!

この曲の合うシチュエーションを挙げさせていただく。

  • 頭をからっぽにしたい時
  • 頭がからっぽな時

本作は自分のチルアウト用として制作した側面もある。まあいわゆるチルっぽいのはイントロだけなのだけど、ピコピコしてる感じが好きなヒトにはよいチルアウトミュージックになるに違いない。なるといいなあ。。

サブスクでの配信

Apple MusicやYouTube Music、Spotify等の主要なサブスクサービスでも配信する*。サブスクご利用の方は気が向いたらぜひご一聴を。(以下のリンクから各サブスクへ飛べます。)

*2023.12.26配信開始

終わりに

冒頭で触れた「いつか作るリスト」の中で、気になっているタイトルがある。題して(題しかないが)「諭吉で解決するんじゃなかったんですか」。我ながらインパクトのあるタイトルだ。YouTubeでの私の絶望的なCTR(表示クリック率)にも一石投じてくれるに違いない。だが意味がわからない

新札発行は2024.7前半と言われているから、本稿執筆時点(2023.12)で既に賞味期限が短い。いっそ先取りして「栄一で解決するんじゃなかったんですか」にしてしまおうか。余計意味わからんので却下だ。

そんな自問自答を繰り返しつつ、今日の日暮里も静かに夜が更けていくのでした。(完)

終わり方..(毎回だけど)

Sairei

「いかがでしたか?」とかダルいの嫌なのです.. (注)自分が嫌なだけでやっているヒトをディスる意図はありません。念のため

今後とも精進する。


本サイトのご紹介

このサイトはボカロ曲作り手のSaireiが、自由に言葉を紡ぐ随筆サイトです。

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