世の中には2種類の人間しかいない。ハエトリグモが家の中に入ってきた時、放っておく人間とやっちまう人間だ。いや、逃がす人もいるから3種類か。いずれにせよ私は前者。友好的に放っておく人だ。ハエトリグモは見た目はアレ、と言うかクモなのでちょっと怖い。だが家に置くことによるメリットも結構ある。このサイトで生物豆知識を綴っても仕方ないので詳細は省くが、皆様ご承知のとおりクモは益虫なのだ。
そんなわけで、たまに我が家の居候となるハエトリグモ。意外と存在感あるので、いる時はチラチラ目に入ってくる。だいたい2、3日すると姿を消す。いなくなると少し寂しかったりする。この独特の感傷をもとに、いずれは歌を紡ぎたいと考えていた。今回はそんな楽曲の紹介である。
言っても来るの年1、2回くらいですけど
無駄にアロマ炊いてますしね..
皮肉屋の魔女キャラ。管理人の意見や趣味に一定の理解を示しつつも、常に皮肉を言う機会を伺っている節がある。
21曲目の制作
本稿の執筆時点で既に23曲制作しているが、今回は21作目のご紹介。2023.10.8に動画サイトに投稿。
今回はSynthesizer Vの重音テト、花隈千冬のデュオ。私にとっては初めてSynth V同士の共演である。当たり前だが同じソフト内なのでVOCALOID6 – Synth Vの共演に較べると全然楽。だがSynth Vはデフォルトでビブラートが掛かったりシャクリ強めだったり、V6と比べて良くも悪くもクセのある歌い方をするので、何も考えずにハモらせるとハマらなかったりする(V6の方が簡単と言っている訳ではない)。まあそこらへんを調整するのが醍醐味でもあるのだけど。
後、本作から音源にAvenger 2を導入した。Avengerってシンセ音源のカテゴリーに入っているので、勝手にシンセサイザーだと思っていたのだが、これって総合音源でない?と言うかシンセサイザーって何?
ここで「シンセサイザー」の定義を語り出すと話が逸れ過ぎる。とりあえずコレ一本で伴奏は完結出来るくらい、Avengerはマルチな音源。私には操作が難しすぎるのだが、Sequence機能で適当に鍵盤抑えるだけでもアゲアゲな感じの演奏が鳴ったりする。何コレちょっと楽しいんですけど。
Avengerで音鳴らしてるだけで楽しいのです
ドラムとかも勝手についてきますね
歌い手
今回は以下のフォーメーションで制作している。
- メインボーカル:重音テト & 花隈千冬
重音テトは私の楽曲では初。歌わせ方によってはReoNaさんそっくりになるのだけど(管理人個人の感想です)、今回は割とデフォルトに近い形で歌ってもらった。花隈千冬は今回2回目の登場。テイストの異なる二人。同じメロディや歌詞を歌わせても雰囲気がだいぶ異なる。なのでパートごとにリードボーカルを細かく変えてみた。
個人的には重音テトは暗い歌詞が合う気がする。。これはやはり私がReoNaさんのイメージを引きずっているからなのだろうか。今度は明るい曲を歌わせてみたいと思う。
曲の世界観
「しおり糸」とは、クモが移動する時に引いている糸のこと。マンガとかでは垂直にぶら下がってるイメージが強いが、水平移動の時も含めてクモは常に糸を出しながら動いている、らしい。クモって不気味なイメージもあるけれど、この「しおり糸」って語感は何か情緒的。
ハエトリグモは名前のとおり害虫を駆除してくれる益虫だけど、まあヒトからすると家に虫入ってきたら嫌だよね。本作ではこれをハエトリグモの視点で描いてみた。ヒトの役に立つけど嫌われてしまう無断の居候。しおり糸を引いて窓から家に入り、やがてその家から旅立つところまで。
曲を聴いた後で、ハエトリグモに対する優しさが少し芽生えていたら本作は成功と言える。
よく見るとちょっとカワイイのです
王蟲みたいな目してますけど..
こんな時に聴いてほしい!
この曲の合うシチュエーションを挙げさせていただく。
- 家の中でハエトリグモを見た時
- 孤独を感じた時
サブスクでの配信
Apple MusicやYouTube Music、Spotify等の主要なサブスクサービスでも配信開始する*。サブスクご利用の方は気が向いたらぜひご一聴を。(以下のリンクから各サブスクへ飛べます。)
*2023.10.30配信開始
終わりに
何曲か制作していくと、次第に曲のテーマが枯渇していく。何でもよいなら何だって作れるのだろうけど、やはり伝えたいモノがないと気が乗らない。本作はずっと温めてきたテーマで、私にとっては貴重な在庫を出しちゃった感じ。意外とこう言う生活圏での身近なテーマって歌にしづらい面もあるが、いざやってみるとおもしろい。
他に私の身近な生活のアレコレで言うと、コーヒー、PC、フットサル、SEの仕事。。
うーん。中々難しそうだ。一回紅茶はモチーフに取り入れてみたことはあったけど。そんなこんなで、楽曲制作の険しい旅は続く。
「茶番」とかどうですか
何か嫌なこと言いますね..
今後とも精進する。
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